吹きだまり

ぎょく

2009年01月26日 11:46

かなりいい気になっている吸いガラは気づかないうちに
飲まれていってしまう。

側にいる指先も何様のつもりで飲まれていくサマを描きだすのだろうか。
流れていって滑りおちてしまえばいいとさえ溜息が描き出すのは、
ある程度の逃れ方をしってからでも遅くない。

かかりすぎたパーマネントを元に戻そうとか、少しでも伸ばせないものかと
考えてみたり・・・・
まるで吸いガラなのに、
後から吸殻じゃないことを絵に描きとめとけばよかったんじゃないかと、
その時を遠回りをして否定する。

実は伝えられることもなければ、足りない時間を費やすことさえ最初から
決めていないことの方が多い。
ありふれた手紙を貰っても、それが仕掛けぐらいのことは誰にでもわかることなのに。
未だにそれ相応のスタイルだと思っていることは誰か伝えたほうが
いいのかと考えてみたけど、そう思うことも立派なことなのかもしれないと
微かに思ったりもしていた。

いつも喧しいぐらいに下にいて、そんなことも思い出せないでいる。
だからこうやって描こうとする。
その影を踏みつけるつもりもなく、華麗に跨ぐことを望んでいるのは
水たまりと吹きだまりの間が開いているからなのだろう。

不精で不健康的な脂肪の塊は、
いつか動き出すことを目前にしている。
サンドウィッチの端を摘まんで、
少しずらして鮮やかな色のレタスだけを導き出した。
ふと皿を見てみたら、それでもハムが乗っかっていて微笑みを思い出すこともあった。

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